キャラクターのことを誰よりも理解し、実際の人間と同様の存在と捉えているからこそ、作者本人が「このキャラは、こんなこと絶対やらない……!」という考えに囚われ過ぎてしまうケースがあります。 自身の「キャラ」を愛せるのはとても素晴らしいことである一方、実際の「人間」は周囲からみれば意外にしか思えない行動を、案外いろいろやっている存在であることを忘れてはいけません。 そして人間の行動を左右するのは、やはり「感情」です。 冷静な人がすごく慌てたり、内気な人が急に積極的になったり……。
普段なら絶対しないような発言や行動をするに至った感情は、どういうものなのか。その感情になるに至った違和感のない流れとは、どういうものなのか。 そこに至るまでの展開やシチュエーションを考えることを楽しめるようになれば、きっと漫画の展開やキャラの掘り下げも、一層進んでいくのではないでしょうか。
同じ人間でも、感情次第でいろんな行動をとりますし、皆さん自身もきっとそうでしょう。
だからこそ、キャラの「感情」を作者本人が決めつけすぎず、にんげんだもの、という気持ちで感情の描き方に取り組んでいきましょう!