漫画には数多くのジャンルがありますが、ほぼ全ての漫画に共通して盛り込まれている要素が1つだけあります。
それが「ユーモア(おかしみ)」です。 「ギャグ」を入れなきゃいけないわけではなく、そのユーモアが笑えるかどうかも問題ではなく、単純に入っているかどうか。 特に賞に応募するような読み切りは、「真剣」のみで描かれている作品が多いですが、世の中の連載作品でユーモアが1つの表現もないような漫画は、ほとんど無いのではないでしょうか。 どんなジャンルであってもおかしみを感じさせる部分がないと、緊張・息苦しさだけが連続することになってしまいます。
だからこそ漫画を描く人は、自分が思うより「2割増」ぐらいそういう表現を入れるよう意識してみましょう。 作品としての情報量の整理の過程で、おそらく真っ先に削られるであろうユーモア表現ですが、存在の重要性は世の中の大半の作品が採り入れていることで既に証明されています。 そして大切なのは、ユーモアを入れようという「意志」自体を持つこと。
そこにユーモアの「センス」は必要ありません。 売れている漫画のユーモアはよく「面白い」と評価されますが、それ単体を切り出してギャグとして評価した場合、実際は微妙なものも多いでしょう。作品全体の流れの中に入れられているからこそ、上手く機能しているのです。 ユーモアとは余裕であり、余裕がない人ほど削ってしまう要素かもしれません。
その意味でも、「ユーモア2割増しにしよう」という気持ちを持っておくと、あなたの作品にも良い意味での余裕が生まれるかもしれませんよ…!