漫画でよく見かける余白が大きいコマ、さらには白いだけのコマ。物理的に描き切れず、仕方なく白で…という場合ももちろん多い一方で、「余白」を駆使するからこそ伝えられる表現も多そうです。 個人で描く人の増加や、Webtoonのフォーマットの影響で、以前と比べて「白い」コマを目にする機会も増えてきました。 とはいえ、余白によって伝わるのは情感や情景といった「読み手側が自身の経験から類推する」種類の感情であり、ある意味で“大人の表現”と言えるかもしれません。 もともと白い空間に絵を入れることで漫画になるはずなのに、その白をあえて生かすことで、より複雑な感情を表現する……。 あらためて考えると不思議なのに、表現としては定着している「余白」の技法や存在について、考えていきます!